山飛びテクニック
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3 色々なソアリング
2018.08.16
スロープソアリングは、初めはスロープ全体をサーチしますが、上昇する所に絞り込んでソアリングをしてフライトイメージを作り、飛行中はつねに高度が下がってしまわないあらゆる努力をあきらめずに繰り返します。間違っても上がらなかったところへもう一度戻ってしまう飛び方はNGです。
スロープソアリングやサーマルソアリング中に前の機体が急に下がりはじめたら、サーマルの後ろの下降気流のはまった可能性が高いわけですから、その風上に進路を取りサーマルをサーチしてみます。
ソアリング中の僕は、刻々と秒単位で忙しく目標を変更しています。
スロープソアリングは、基本、ポーラーカーブの最少沈下速度で飛行していますが、サーマルソアリングは、最良滑空比で飛行しています。
スロープソアリング中に上昇するパイロットを見つけてそのゾーンに入ります。前を飛行しているパイロットが下がり始めたら、すぐにUターンです。
スロープソアリング中100m~200m先の木や笹が強い風になびいているのを見つけて、その強い斜面上昇風に入り込んで小さく8の字旋回で上昇し、山頂より高度が取れたならセンタリングを始めます。
つねにできるだけバリオが鳴る所だけで飛行します。
誰かがセンタリングをはじめたら、一番上がりの良い人を見つけて、そのサーマルを利用します。(先に旋回センタリングしているパイロットに、旋回の方向を合わせて下さい)
サーマルで上がり切っても、下からセンタリングで上がってくるパイロットを探し、どの位置のサーマルに勢いが有るのか見つけてアクセルを踏んで突っ込みます。(アクセルを踏む理由は、そのサーマルの勢いに寿命が有るからで、1秒でも早くそのサーマルに入るためにです。周りで飛んでいるパイロットは、どこにサーマルが有るのか教えてくれるために飛んでいるのだと思ってください!)
近くにエネルギーのあるサーマル雲が有るのなら、雲の白さと形を見て次のサーマル雲まで移動してみます。
夏から秋にかけて、エネルギーのあるサーマルには地上から舞い上がってくる虫が見えてサーマルだと分かることが時々有ります。観察してみてください。(虫でサーマルが見えるのです)
サーマル雲の色で判断しています。
出来たばかりの真っ白い勢いのあるサーマル雲と、灰色になって吸い込む上昇風のエネルギーの無くなった雲を見分けます。灰色になったサーマル雲は上昇気流もなく、まもなく消えて無くなります。(勢いのなくなったサーマル雲がどうして灰色になってしまうのか僕はわかりませんが、灰色の雲がすぐに消えて無くなるのを、日常的に観察しています)
留寿都村の中心部まで何度も飛んで行っています。
橇負山からまっすぐ行ける日もありますが、国道手前の畑か道の駅から上がってくる勢いのあるサーマルで上昇してからが多いです。
村に入っても、火傷するほど焼けているはずのトタン屋根からのサーマルを感じたことが有りません。でも、村の中心にある大きなグランドから出るサーマルが有ります。他には、国道のアスファルトから出ているのかなーと思うサーマルも有ります。
南風の日は、斜面上昇風とサーマルで高度が取れたなら、真下の林の外側まで出て行って、サーマルフライトを楽しんでみましょう。
勢いのあるサーマルは、そのコアのすぐ後ろに独特な気流の乱れが有って、風下からサーマルに入り込むときは、まもなくサーマルに入ることが分かります。
もう一つ、特異なサーマルにアーベントテルミックが有ります。
カンカン照りの夕方、橇負山の真下にある林から出るアーベントテルミックは、とても広い範囲で上昇気流ゾーンが出来ます。
日中の日差しが林に熱を蓄熱して、夕方急に気温が下がると蓄熱している林からとても広い範囲でとても安定した上昇気流が出てきます。こんな日の夕方は、初心者も全員のんびりとソアリングができます。
密度の濃い針葉樹が日中の太陽熱を蓄えています。川沿いの沢地にある林からは地面温度が低いせいで、アーベントテルミックは出ないです。
サーマルはその発生地点も上昇中も風に流されながら上がってきています。
あたりまえのことですが書きます。それらのサーマルは熱源の真上ではなく、サーマル源の中心よりも風下側で上昇風が始まっていて、風に流されながら上がってきていますから、風下300メートル前後まで流されて上昇風に遭遇するのが一般的です。
風の向きを計算して、まっすぐ風下から狙うことで、サーマルに遭遇する確率を上げるのです。
下降気流について
下降気流は、スポット的に上昇するサーマルに比べ、大きな範囲で全体的に下降気流なのが一般的です。温度が上がらない林や草地などの大きな範囲で起きているのですが、上昇するサーマルのすぐ後ろ(風下)が少し下降気流になっている事が一般的です。
僕は向い風で飛んでいるときにサーマルの手前でその気流の乱れを感じた後にサーマルの突入する体験を何度もしています。なのでスポット的に下降気流を感じたら、その風上に進路を取ってサーマルをサーチするのです。(有る時と無いときが有るけど、有るかもしれないのでサーチです)
相対的には川を伴う冷えた沢地、水の満たされた水田などは強力な下降気流になっています。林や草地もサーモメーターで測定すると20度以下なので下降気流です。
2018.08.16 01:13 |
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