4 翼について
2018.08.14
4 翼について
翼の資料を読んでいると、翼を設計するにあたって、厚さは翼弦長の10パーセントくらいが良いことが分かります。前縁の丸み半径は翼弦長の2パーセントくらいが良いことが分かります。揚力係数やピッチ安定、失速特性などが良いのです。その他、翼はキャンバーの曲線も色々です。(パラグライダーは骨組みが無く、インテークから入る内圧とアッパーサーフェースの揚力によってその形を維持していて、更に無尾翼の理論で設計されています)
エップラー翼、ゲッチンゲン翼、ライプチヒ翼などは開発されたドイツの地名にちなんで研究された翼形で実験データが数多くUPされています。一方アメリカの翼の研究は、NACA(NASAの前身)の名前で型番がUPされています。
無尾翼の翼はドイツのホルテンと言う機体で実験が行われていて、その翼形がハンググライダーやパラグライダーのピッチ安定にも貢献しています。
ライプチヒ翼は無尾翼機として有名ですが、パラグライダーには採用できないと思います。
自慢話になりますが、35年も前、滝川スカイパークでセールプレーンの体験飛行では、H23Cの後部座席に乗った時、僕の両脇に主翼の断面が有りました。「この翼形はゲッチンゲン535ですか?」とたずねると「そうです」との答えでした。ちなみにその時のパイロットは尊敬する丸伊満氏でした。
僕がパラを始めたころは、ライズアップをしたキャノピーが頭上で止まるキャノピーは無かったですが、イーデルのジンがデザインしたコルベットと言うリフレックス翼の初級機が頭上で止まってくれる最初のキャノピーでした。その後は後発メーカーのノバやアドバンス、スイング、などの優れたデザイナーによって開発が進んでいきました。